フランスで部屋探しするならDPEのチェックは欠かせない!

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フランスで8回も引っ越しをした私が、家を探すときに必ずチェックしているのがDPE。DPEが悪い家は、夏は暑く冬は寒く、さらに電気代やガス代が高くなる傾向にあります。気になる物件を見つけたら、契約前に必ずDPEをチェックしましょう!

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冷房も網戸もないフランスの家で快適に住むためには?

フランスでは日本と同じように、夏は40度近くまで気温が上がり、冬は氷点下まで下がります。それなのに、フランスの家にはエアコンがないことがほとんどです。さらに、網戸もないので、夏の夜に涼しい風を入れようと窓を開けると、蚊などが入ってきてしまいます。

日本の家と違って石造りの家が多いフランスの家。教会に入ると、夏は涼しく冬は暖かく感じるように、温度を逃がさない構造の家を選ぶと四季を通してより快適に過ごせます

DPEって?

DPEとは、diagnostic de performance énergétiqueの略で、エネルギー効率を示すものです。フランスでは、2007年から建物にもDPEを明記することが義務付けられています

DPEは、AからGまでの7段階に分けられていて、最高はAです。Aだとエネルギーのロスが少ないので、外が暑くても寒くても家のなかを快適な温度に保てます。DPEの横に記載されているGESというのは、エネルギーのなかでもガスの排出量を表しており、一般的にDPEが良ければGESも良いです。

上の画像は我が家のDPE。2022年に新築された一戸建てですが、Cと厳しめな診断でした。リビングの窓が大きいのが、かなりマイナスになっているそうです。

体感ではD以上ならそこそこ快適

今まで、フランスのいろいろな地方のアパートや一戸建てに住んだ私の体感は、「D以上ならどうにか住める」です。夏の暑さが厳しいガスコーニュ地方では、DPE Fの古い一軒家に住んでいたのですが、6月・7月は家のなかはサウナのようでした。

隣に住んでいた大家さんに言われたように、「早朝家のすべての窓を開けて冷えた空気を取り込み、太陽が昇る前には雨戸をしっかり閉める」を実践しましたが、屋根裏や窓の隙間などから入る熱気は防げませんでした。

その後、DPE Dのアパートに引っ越したところ、35度を超えるような日も、家のなかが寝れないほど熱くなることはありませんでした。さらに、冬は家のなかが暖かいので、暖房代がかなり安くなりました。

大家さんにはDPEを提示する義務がある

フランスでは、不動産屋さんは家を貸したり売ったりするときに、その物件のDPEを表示する義務があります。DPEを測るためには専門者に依頼する必要があり、診断には100ユーロから250ユーロくらいかかります。診断の数値は10年間有効で、期限が過ぎれば再度診断を受ける必要があります。

ほとんどの物件情報にはDPEが記載されていますが、ときどきDPE viergeやDPE blancと書いてあることがあります。これは、DPEを測ることができない家を指します。家畜小屋や納屋を家に改造した建物などに多いです。歴史を感じるようなかわいい家も多いですが、Gよりも低いという扱いなので気をつけましょう。

DPEが悪いと家を売るときや貸すときにも大変

DPEが悪い家は、暖房を使ってもなかなか温まらず、外が暑くなれば家のなかも暑くなります。さらに、ガスや電気もたくさん使うので光熱費も上がりがちです。

DPEが悪いと、そのほかにもデメリットがあります。まず、家や部屋を貸す場合、Fランクだと家賃を上げることができません。フランスでは、大家さんはその年の家賃指数によって年に一度家賃を変える権利がありますが、F・Gの場合はいくら物価が上がっても契約時の金額を維持することになります。

さらに、2023年の1月から、Gランクの物件は貸すことができなくなりました。Gランクの物件を所有している大家さんは断熱工事などに追われています。2028年までにはFランクの物件も貸せなくなるので、これから賃貸用の家やアパートを買おうと考えている方は、できるだけDPE値の高い物件を選ぶのが賢明です。

まとめ:DPEをしっかりチェックすればQOLが高くなる!

今回は、フランスでDPEレベルが高い物件を選ぶメリットをご紹介しました。私も実際に、Fレベルの家やCレベルの家に住んで、快適度や光熱費の違いを体感しています。かわいい物件や便利な物件に目が行きがちですが、ぜひ契約前にDPEも厳しくチェックしてください。

これからフランスに住む方や、フランス内で引っ越しを検討している方の参考になれば嬉しいです。

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